シンガポール ヘルスケア基礎情報

日本とアジア各国ではヘルスケアにまつわる法律や制度が全く違うため、ヘルストレンドアジアの記事の理解が難しい場合もあるかと思います。そこで理解を深めていただくために「各国ヘルスケア基礎情報」としてアジア各国の医療・介護等のヘルスケア基礎情報をまとめています。

こちらはシンガポールのヘルスケア基礎情報です。

基礎データ

  • 人口 547万人(シンガポール国籍 内387万人)(2014年)
  • 面積 716㎢
  • 年齢分布

0-14 years:13.14%

15-24 years:17.43%

25~54 years:50.39%

55-64 years:10.16%

65 years:8.88%

  • 一人当たりの名目GDP 56,284.6USD (2014年)
  • 一人当たり総医療費(年間)  2,507USD(2013年)
  • 病床密度 2.0床/ 1000人あたり (2011年)
  • 平均寿命 82歳(男性:80歳 女性:85歳)(2013年)

製薬

シンガポールは、大手製薬会社・医療機器メーカーのアジア本社が多く、政府の支援も充実しているため、アジアにおける生命化学分野の研究開発投資の中心となっている。
特に、臨床科学、ゲノミクス、バイオエンジニアリング、分子、細胞生物学、医学生物学、生体イメージング、免疫学は、政府により重要研究分野と位置付けられ、研究が盛んである。

病院

シンガポールの病院は、大きく分けて政府系、私立系の2つに分かれている。政府系は、費用が安いという利点があるが、待ち時間が長く、私立系よりも設備・サービスが限定されている。なお、シンガポールの医療水準は世界的にも高く、政府は2003年以降医療ツーリストの誘致に尽力してきた。公立・私立病院に対して国際的な医療機能評価「JIC」の認定取得を奨励し、2013年6月時点で東南アジアでは最も多い22施設が認定を受けている。一方で、人口1,000人当たりの病床数・医師数などは先進国の平均より低く、人口当たりの医師の数、看護師の数もOECD平均よりも下回っている。

介護

シンガポールの介護分野は保健省(Ministry Of Health) のIntermediate and Long-Term Care(ILTC)によって管轄され、シンガポール国民と永住者を対象としてサービス提供が行われている。サービスは大きく分けて、訪問介護サービス(Home based Services)、デイサービス(Centre based services)、滞在型サービス(Residential services)の3つに分けられる。
シンガポールは日本に次いで平均寿命アジア2位(82.5歳)と高齢化が加速しているが、高齢者をケアする介護施設が不足している。そのため、シンガポール政府は2016年までに介護施設や日帰りケア施設などを100箇所以上新設する計画を立てている。
国内市場だけではなく、シンガポールに隣接するマレーシアのジョホールバルでも高齢者向け施設の拡大が進んでおり、隣国同士での施設を優遇することが検討されている。
シンガポール政府は「ヘルスケア2020マスタープラン」発表し、政府の医療支出を2012年から2017年までの5年間で、年間SGD 40億から年間SGD 80億に倍増させる計画を発表した。

海外進出にあたっての環境

シンガポールでは、外国資本による全額出資が原則認められており、外国資本による資本金に関する規定もないが、一部の産業においてはライセンス取得が必要。法人税は17%で政府機関によって認定を受けた企業に関しては、軽減税率の適用を受けることができる。また、シンガポールを拠点として海外展開を目指す内外企業に対して、多種多様な優遇措置と国際的に競争力を高めるビジネス環境が整備されている。

医療保険制度

シンガポールには、日本のような国民健康保険はなく、シンガポール人や永住権保持者(ともに勤労者が対象)は、メディセーブ(Medisave)とメディシールド(Medishield)という政府の制度を利用する。 メディセーブは強制であり、給与から天引きされる形で貯蓄され、特定外来診療のみ適用される。一方、メディシールドは任意加入で、メディセーブでは適用されない長期入院治療等にも適用される。 なお、上記のどちらも外来治療には適用されない。よって、外来医療費は全て実費自己負担となるため、多くのシンガポール人は上記のほかに個人で民間の医療保険に加入している。またメディファンド(Medifund)という、上記2つの制度でも支払うことができない低所得者向けの政府出資の保険もセイフティーネットとして存在する。

その他

肥満人口の増加に伴い、健康志向が高まる

シンガポール人は、外食への依存度が高く、かつ運動不足の傾向があるため、肥満率が増加している。国民の健康への関心は年々高まっており、その状況を受けてサラダショップやグラノーラを扱うスーパー等も増えているほか、運動不足の解消を目的としたランニングも人気となっている。また、シンガポール健康促進局も、子供の頃から健康的な生活を意識させるよう、Healthy Living Master Plan (HLMP)をリリースし、国を挙げて健康促進を図っている。

 

アジア最大のフィットネス市場

シンガポールのフィットネス市場は、2014年時点で2億700万ドルであり、アジアで一番大きなフィットネス市場であると言われている。フィットネスの種類では、少人数でのトレーニング・屋外でのトレーニング・最小限のトレーニングアプローチ・メディカルフィットネスと運動是正プログラムがここ数年で流行している。フィットネスクラブを選ぶ際の基準にあげられる項目として、場所に加え、24時間空いているフィットネスクラブと回答する人も増えている。

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