Fullerton Healthが地場企業買収でフィリピンヘルスケア市場に参入

企業向けのヘルスケアソリューションプロバイダーであるFullerton Healthcare Corporation LimitedFullerton Health)は、フィリピンに強力なプレゼンスを持ちマネージド・ケアプロバイダーであるIntellicare Groupの株式の60%を取得する予定だ。取引は2018年初めまでに完了する予定で買収の財務条件は未公開である。

Fullerton Healthは、フィリピンを今後のアジア太平洋地域の重要市場と見据えている。今回の買収により、Fullerton Healthはアジア8カ国でサービスを展開することになる。

Fullerton Healthの共同設立者兼グループCEOであるマイケル・タン氏によると、「1億人以上の人口を擁するフィリピン市場は大きな成長の可能性を秘めている。今回の買収はオペレーション面でも技術面でも両社のシナジーが期待でき、当社の事業および技術力と合わせて、より多くの企業および患者に対して、多くのベネフィットやサービスを提供することが可能になった。」と述べている。

11月下旬にFullerton HealthPing An Capitalから約12100万ドルの資金を調達し、Ping An CapitalFullerton Healthの第2位の株主になった。

今回のFullerton Healthでの投資にあるように、エネルギー、電気通信、消費財分野を筆頭に、多くの分野でフィリピン市場に対する投資家の関心が高まっている。

フィリピンは経済の急成長に対し、ヘルスケアシステムはまだ未成熟の点が多く、ヘルスケア分野に対する投資の機会が豊富である。

2015年にASEAN内の「ヒト、モノ、カネ」の動きを自由化を目指すASEAN Economic CommunityAEC)が発足したが、このことも、民間病院、製薬会社、医療IT企業がフィリピン市場に進出する契機となった。

ヘルスケアシステムの未成熟の要因は、インフラや医療人材の不足にある。人口増加に対して病床数は低く、有資格の医療従事者が不足しているため増えゆく医療ニーズに対応できていない。

今回買収の対象となったIntellicare Group1995年に設立され、3つの企業で構成されている。Asalusは、HMO(Health Maintenance Organization)で会員制の健康保険サービスを提供、Avegaは、企業や中小企業向けの第3者管理サービスを提供しており、Aventusは外来専門のクリニックチェーンで、現在9病院を運営している。

Intellicare Groupの会長兼社長であるMario M. Silos氏は、「Fullerton Healthのアジア太平洋地域の豊富なネットワークと豊富な経験を活用することににより、フィリピン全国の法人や患者に最も洗練されたケアを提供できるようになる」と述べている。

 

参考:

マネージド・ケア(出典 株式会社朝日新聞社発行「知恵蔵」)
医師任せや出来高払いでなく、ガイドラインに沿って治療する。代表的なのはHMO(Health Maintenance Organization)で、会員は一定の料金を払い、契約病院で治療を受ける。

 

第3者管理サービス
第3者管理サービスとは個々の事業体の保険請求または従業員給付制度等の処理を請負うサービス。